トン先生のほんねトーク : 2017年05月の記事

日々に新たに 875 粉瘤 原因

さて、昨日から少し涼しくなりました。

雨でもあるし、そろそろ梅雨の予感、、、、。

最近は、梅雨と言っても、僕が子どもの頃みたいにしとしと長雨が続くって感じはなくなったような気がしてます。

50年(え?もうそんなに昔の事か、、、)も経てば気候も変わって来るものなんだ~~ということを身をもって実感します。

さて、粉瘤の原因。

この原因は実のところあまりはっきりしていません。

なんらかの原因(外傷、炎症など)で皮膚に嚢胞と呼ばれる袋状の構造物ができて、古い角質(垢)が徐々に溜まって来てどんどん大きくなるのがその発生機序です。

と言ってもきっと皆さんは、??良く分からん~と思っていることでしょう。

まあ、皮膚に袋が出来て、その中に臭い垢が溜まっている状態と考えてもらっていいと思います。

体質的に粉瘤が出来やすい方はいます。

肥っている方も粉瘤が出来やすい。

あとニキビ症の方も粉瘤は出来やすいと思います。

外来では、皮膚を清潔にしていないから粉瘤が出来たのですかね~~と質問されることもありますが、風呂に1ヵ月も入らない人ならそういうこともあり得るでしょうが、普通に社会性生活をしている方ならまず不潔が原因で粉瘤が出来ることはまれだと思います。

肌をゴシゴシ洗って垢を過剰に取りすぎるのも発生原因の1つではないかな~と僕は思っています。

明確な原因があれば、それをやめればいいのでしょうが、粉瘤に限らず、病気には原因がはっきりしないことは多く、まあそんなに几帳面に原因は?、原因は?と追及しない方がいいと僕は思っています。

つまり、粉瘤が出来てしまったら、その粉瘤を摘出することで治療は完結するということです。

ただ、皮膚に粉瘤らしきしこりが出来てしまったとして、一応は1ヵ月は様子を見て良いと思います。

おできやニキビだと思っていたら粉瘤になってしまったということもあります。

つまり、こういう場合は、約1ヵ月以内に袋(嚢胞)が消えてしまう場合もありますし、1ヵ月を超えて袋がなくならないようなら摘出するという方針でいいと思います。

最近はみなさんネットで色々検索するようで、初めから粉瘤と思うので取ってくださいという方も増えました。

これはいいことだと思っています。

日々に新たに 874 粉瘤 切開排膿

膝の調子は今一歩です~~(笑)。

今週末はゴルフコンペがあるので、今日は大事をとって車で来ました。

車は楽ですね~~。楽すぎます、、。

当たり前ですが、下肢の筋肉をほとんど使わない、、、。

歩くのと比べると雲泥の差です。

毎日往復1時間歩くのが日課の僕としては「こんなんでいいのか?」なんて思ってしまいます。

これじゃ足の筋肉がどんどん痩せてしまいそうです、、。

車通勤のある程度高齢の方はお気を付け下さい。

老化は足からですからね。

で、粉瘤。

粉瘤が出来やすい方はいますね。

好発部位は、顔、耳の後ろ、顎、背中、お尻。

女性では鼠径部にも多い。

一旦感染して腫れだすと痛くて痛くて、お尻の場合なんかは椅子に座ることも出来なくなります。

外来でも、粉瘤をパンパンに腫らして来院される方が多くいらっしゃいます。

始めは抗生物質と消炎剤の内服で様子を見るのですが、3,4日後に来院してもらって抗生物質の効きが悪いと判断した時には、局所麻酔下に切開排膿を行います(もちろん始めから切開排膿をする場合もあります)。

当クリニックでは、局所麻酔はできるだけ痛くないように30ゲージの極細の針を使ってゆっくり行っています。

で、局所麻酔が終わってから切開。

この処置はなかなか大変です。

ちょっと切開すると膿がドバ~と出てきて、横に流れ落ちるくらいです。

また、粉瘤に溜まっている皮脂の塊も出てきます。

この塊を出来るだけ出そうとして、圧迫を加えると、ブチュッと膿や皮脂が飛んできて、顔や衣服ににかかったりして、白衣を着替えざるをえないこともしばしばです。

膿が飛んできて髪や顔につくと、もう最悪!!(洗顔したり、アルコ―綿で拭いたりします)

そして、処置室に膿の臭いが充満することもしばしば。

仕事とはいえ、化膿して腫れた粉瘤の切開排膿処置は本当に大変なのです。

まあ、早く治すためにはしょうがないのですが、、(汗)。

 

日々に新たに 873 皮下腫瘍 粉瘤

日曜のゴルフのせいか、また左膝痛が再燃してきました。

まあ、この年になると治りが遅いのはしょうがないと思っています。

通勤で歩くのを控えればいいとは思うのですが、決めたことはきちんとやりたい性格なので、今日もめげずにゆっくりですが歩いて来ました。

それにしても歩く速度が落ちますね、、(汗)。

痛みを我慢しながらだましだまし歩くので、ゆっくりしか歩けません、、。

靭帯の炎症を助長させないために、荷重負担軽減をしながらゆっくり歩いています。

さて、やけどの話も終わりにします。

病気のことを沢山書いて来たのですが、今日からは皮膚の下にできる出来物。

皮膚腫瘍ではなく皮下腫瘍です。

皮下腫瘍には本当に沢山の種類があります。

まず、なんといっても多いのが粉瘤。

これは形成外科の外来で日常茶飯事的に治療している腫瘍です。

体のどこにでも出来ます。

基本的には、局所麻酔下に摘出する以外に治療方法はありません。

粉瘤を持つ患者さんは、粉瘤部位がバイ菌感染して赤く大きく腫れ、かなり痛みを伴ってから、辛くて耐えきれなくて来院される方が多いですね、、。

本当を言うと、感染の無い状態の時にさっさと摘出する方がいいのですが、、、。

一旦感染を起こしてしまうとすぐには摘出できません。

で、まずは抗生物質を飲んでもらったり、局所麻酔下に膿を出したりして感染を鎮静化させ、サイズも小さくなってから摘出することになります。

痛くなく、サイズも小さい時に形成外科に行って摘出するのが一番いいのですが、大体の患者さんは赤く腫れて痛くなってから病院を受診します。

まあ、この点、歯が痛くなってから歯医者さんに行くのとよく似ていますね。

なんかしこりがあるけど、痛くないし大丈夫だろう~~、仕事も忙しいし、、なんてついつい思ってしまうのですね。

まあ、そんなものだと思います。

日々に新たに 872 やけど、ケロイド、瘢痕拘縮

だんだん暑くなりますね~~。

昨日も暑い中ゴルフしてました。

ゴルフが終わって、帰ってからよく冷えたシャンパンを飲みながらお風呂に入ってました。

この時期の日曜日の僕の楽しみです~~。

さて、話をやけどに戻し、、。

やけどは怖いものです。

というのも、やけどの深さややけどする部位によって後々にひきつれやケロイドを起こして来るからです。

まず、要注意な部位としては関節。

肘関節、手関節、指関節なども瘢痕拘縮を起こしやすい部位です。

深いやけど(DDB、3度)などは必ず拘縮を起こし、肘、指なども完全伸展できなくなります。

こうなると植皮をしたり、皮弁形成をして拘縮を改善させるしか方法はありません。

あとは、肩、胸の真ん中、足背、膝もケロイドのなりやすい部位ですね。

もちろん、ケロイドになるかどうかはその方の体質によります。

体質的にケロイド体質の方は本当に治療に難渋します。

これはなにもやけどに限ったことではなく、怪我や普通に手術をした場合の術後にも傷が赤くなり、盛り上がって来る方がいるのですね。

ニキビ跡ですらケロイドになってしまう、、、。

このケロイドも、顎、前胸部、背部、肩に多く見られます。

ニキビも長く炎症が続くとケロイドになってしまうのです。

30年も形成外科をしていますが、ケロイド体質の方は本当に要注意だと思っています。

 

 

日々に新たに 871 変形性膝関節症など

昨日の朝は、だんだん左膝痛に腹が立ってきて、自分で内側側副靭帯にステロイドを注射してしまいました~~(笑)。

で、昼頃には痛みはほぼ治まり、午後の診療も快適にこなすことが出来ました。

で、今朝もほぼ痛みはなく、階段の昇り降りも楽に出来ます(明日のゴルフに間に合った!)。

まあ、用心するに越したことはないですが、こういう場合さっさと痛みと炎症を治めてしまうのもいいことだな~~と思います。

痛み、炎症って悪くならないうちに初期の段階で炎症を止めてしまうことが肝心なのですね。

どんどん炎症が進んでから(悪循環)では注射も効きにくい(靭帯炎、腱鞘炎のような場合)。

特に下肢の大きな関節(股関節、膝関節、足関節)の場合は、下肢の安静が保てないからなおさら早期治療をする方がいいと思います。

人間は日常生活で必ず歩きますので、痛みがあると本当に嫌になる。

不便なのですよね。

腹が立ってきます。

当クリニックには高齢の方で変形性膝関節症で膝に注射をしている患者さんもいます。

週一度くらいの関節注射をおこなっていますが、やはり注射すると3,4日楽な様です。

変形性膝関節症は進行性の慢性的疾患ですが、結構痛いしあまり酷くなると膝は曲がらないし、本当に困った病気だと思います。

酷い場合は人工関節置換術(TKA)をせざるを得ない。

でも、大学病院などの大きな病院ではTKAをする患者さんもいますが(それも必要な治療です)、当クリニックのような小規模な医療機関に来る患者さんのはそこまでしたくないという方がほとんどです。

で、なんとかだましだまし、注射と内服(消炎剤、漢方薬)で持たせている。

患者さんの意向を尊重しながら、あるいは世間話もしながら、愚痴も聞きながら治療を行っている。

レントゲンの程度がひどいから、注射を打っても、内服をしてもこれ以上よくならないからと、治療は手術しかないと言って、外来で何もしないのは医者の傲慢さだと思います。

痛みには注射はある程度効きます。

痛いけど励ましながら治療をしてきちんとその方を診ていく。

患者さんの寄り添う治療というものはそんなものではないかと思っています。