ホクロ・粉瘤・脂肪腫・ガングリオン

ホクロ

手のひら、足裏、陰部(粘膜部分)のホクロは要注意です。特に、5mm以上の大きさのホクロは検査が必要です。
小さいホクロはよく観察し、急に大きくなった場合は必ず受診してください。顔や、それ以外の部位のホクロはほとんど場合、悪性化することはありません。
しかし、顔面でも目のふち・唇・舌・口の中のホクロは悪性化する危険性があります。
ホクロの大きさや形を観察し、急に大きくなったり、自然と出血するような場合は必ず受診するようにしてください。

ダ―モスコピー等でよく観察して治療方法を決定します。

切除縫合法

大きさが5mm以上ある場合、ホクロをメスで切除し、皮膚を縫合します。(切除縫合)
大きい場合や、医学的にとった方がよいホクロは保険適用になります。

通院について

  1. 手術前に手術日の予約、術前血液検査
  2. 手術当日
  3. 翌日受診・傷口のチェック
  4. 3~4日後に消毒
  5. 1週間後抜糸(部位に依ります。手のひら、足裏、おしり、関節部分等は10日~2週間後に抜糸)
  6. 1週間後、抜糸後のチェック 

凝固法

小さなホクロは、サージトロンで凝固切除します。美容目的のホクロ除去は基本的に保険適用外となります。
医師の判断で病理検査に出す場合もあります。再発もまれに起こる場合があります。

  • 洗顔、洗髪、お風呂はいつも通りでかまいませんが、とった場所はこすらないようにしてください。
  • 2~3日、血がにじむことがあります。ガーゼなどで押さえておくと血は止まります。
    入浴・洗顔後ぬり薬を少しつけてから、茶色のテープを貼っておいてください(1~2週間程度)。
    テープの上からお化粧しても構いません。
  • 約1週間後に来院してください。とったところをチェックします。
  • 2週間目以降は、とった場所に日焼け止めクリームをぬって紫外線を防止してください。お化粧はいつも通りです。
  • ホクロの細胞が皮膚の深いところにある場合、再発してくることがあります。
    従って、1ヶ月後、3ヶ月後のチェックは必要です。

粉瘤

体のどこにでもできます。
痛みやかゆみなどはありませんが、炎症や感染を起こすと赤くなり、腫れや痛みを生じることがあります。
おできが大きくなったものと考えてください。毛穴が塞がり、角質や皮脂が袋の中に溜まって皮脂腺が膨らんでいきます。
おできとの違いは、粉瘤の場合は袋ができているので、これを摘出しないと完治しないという点です。
処置が遅れて袋が破れてしまうと、細菌感染が起こり、腫れて激しい痛みが生じて膿が出続けるようになってしまい、治療が長期化することがあります。
炎症が起こる前に、治療を受けてください。治療は、形成外科的に袋を取り除きます。

通院について

  1. 手術前に手術日の予約、術前血液検査
  2. 手術当日
  3. 翌日受診・傷口のチェック
  4. 3~4日後に消毒
  5. 1週間後抜糸(部位に依ります。手のひら、足裏、おしり、関節部分等は10日~2週間後に抜糸)
  6. 1週間後、抜糸後のチェック 

脂肪腫

背中や腕、肩にできる柔らかい良性の腫瘍です。自然になくなるものではありません。
治療としては、局所麻酔下で摘出します。
脂肪腫は触ると柔らかい感触で、大きさは1cmくらいのものから大きなものだと10㎝くらいのものまであり、巨大脂肪腫の場合、局所麻酔下での摘出が難しい場合や、MRI診断、CT診断が必要な場合もあります。その場合は大学病院等へのご紹介となります。

ガングリオン

手関節や指の先の第一関節に出来る腫瘍です。中身はゼリー状の液体です。
治療法としては、注射器で中身のゼリー状の液体を吸い出すこともありますが、すぐに再発する場合は局所麻酔下で摘出します。指の場合は指の根元に細い針で麻酔します。直接腫瘍部に注射するととても痛いので、指の根元に局所麻酔をします。

通院について

  1. 手術前に手術日の予約、術前血液検査
  2. 手術当日
  3. 翌日受診・傷口のチェック
  4. 3~4日後に消毒
  5. 1~2週間後抜糸
  6. 1週間後、抜糸後のチェック