帯状疱疹・予防接種「シングリックス®」

症状

帯状疱疹は、過去に水痘(水ぼうそう)にかかった時に体の中に潜伏した水痘帯状疱疹ウイルスが再活性化することにより、神経に沿って、典型的には体の左右どちらかに帯状に、時に痛みを伴う水疱(水ぶくれ)が出現する病気です。身体の左右どちらか一方が、ピリピリと痛みだし、続いて赤い斑点のような小さな水ぶくれが帯状になって現れます。
水ぼうそうが治った後も、ウイルスは体内に潜伏している為、水ぼうそうにかかったことがある人であれば誰でも帯状疱疹になる可能性があります。合併症の一つに皮膚の症状が治った後にも痛みが残る「帯状疱疹後神経痛」があり、日常生活に支障をきたすこともあります。帯状疱疹は、70歳代で発症する方が最も多くなっています。

治療とアドバイス

  • 帯状疱疹は、早期に適切な治療を行うことで、症状を軽くし、合併症や後遺症のリスクを軽減できます。
    帯状疱疹かなと思ったら、早めに受診してください。
  • 帯状疱疹は、精神的・肉体的な疲労、ストレス、風邪、発熱など抵抗力が低下した時に発症します。
    日頃からこういうことを避けるよう心掛け再発をできるだけ予防しましょう。
    発症した時は、十分な睡眠と栄養をとり、安静を心がけてください。
  • 水ぶくれはやぶらないように気をつけましょう。水ぶくれが破けると、細菌による感染が起こりやすくなります。なるべく触らないようにして、手洗いを十分行うようにしてください。
  • 発症時は、小さな子供との接触は控えてください。
    帯状疱疹は、水ぼうそうになったことのない乳幼児には、水ぼうそうを発症させる可能性があります。
  • 高齢の方は神経痛が残りやすいので注意が必要です。

予防接種「シングリックス®」

50歳を過ぎたら予防接種ができます。当クリニックでは帯状疱疹ワクチン「シングリックス®」の接種を行っております。

メリットは、生ワクチンに比べ効果の持続性の高さです。接種後10年後の有効性も90%以上と非常に高く、有効性の報告は11年後も87.73%とされています。(2025.4月)
デメリットは接種費用が高額であることと、副反応の出現率が高いことです。
注射部位の痛み、赤み、腫れは多くの人に現れ、注射部位以外の症状も半数近くの方に出現する可能があります。筋肉痛(36.9%)、疲労感(21.4%)、頭痛(28.3%)、悪寒(21.4%)、発熱(16.7%)、胃腸症状(12.0%)が主な症状です。個人差はありますが2日程度から、まれに長引く場合は1~2週間症状がある場合もあるようです。

接種費用

1回22,000円(税込)(2回の接種が必要)
  • 金沢市では令和7年8月より、高齢者を対象とした帯状疱疹予防接種の定期予防接種を開始します。
    対象の方で接種を希望される方は金沢市が発行する接種券を使用した接種(個人負担額1回7,000円・要2回接種)も可能です。
    助成対象者、個人負担額等の詳細は金沢市ホームページ【高齢者帯状疱疹予防接種】をご参照ください。
  • ワクチンの準備のため、予約は2診療日以降となります。帯状疱疹やワクチン接種について詳細な説明をご希望の方はお電話での対応はいたしかねますので、受診(月・火・金の午前中の診察の時間予約をお取りください)をお願いいたします。
    予防接種をご希望の方は、下記注意事項をお読みの上、お電話か受付で直接ご予約をお取りください。
電話076-280-7773

※注意事項(ご一読ください)

シングリックスは、50歳以上または、帯状疱疹に罹患するリスクが高いと考えられる18歳以上の方を対象とする帯状疱疹を予防するためのワクチンです。シングリックスの十分な予防効果を得るためには、2回の筋肉内注射が必要です。 主な副反応は、注射部位の痛み、赤み、腫れなど、全身症状として筋肉痛、疲労感、頭痛を伴うことがありますが、これらの持続日数の中央値( 持続日数を小さい順に並べたデータのちょうど中央にある日数)は3日でした。また、重大な副反応として、ショックやアナフィラキシー(通常接種後30分以内に出現する血圧低下、呼吸困難や全身性のじんましんを伴うアレルギー反応のこと)が起こる 可能性があります。

予防接種を受けることができない方

  • 1明らかに発熱(通常37.5℃以上)している方
  • 2重い急性疾患にかかっていることが明らかな方
  • 3過去にこのワクチンの成分によってアナフィラキシー(通常接種後30分以内に出現する血圧低下、呼吸困難や全身性のじんましんを伴うアレルギー反応のこと)を起こしたことがある方
  • 4その他、医師が予防接種を受けることが不適当と判断した方

予防接種を受ける前に医師への相談が必要な方

  • 1臓血管系・腎臓・肝臓・血液などの基礎疾患のある方
  • 2予防接種で接種後2日以内に発熱のみられた方、全身性発疹などのアレルギーを疑う症状がみられた方
  • 3このワクチンの成分に対して、アレルギーを起こすおそれのある方
  • 4過去にけいれんを起こしたことのある方
  • 5過去に免疫不全と診断された方、近親者に先天性免疫不全症の方がいる方
  • 6血小板が少ない方や出血しやすい方
  • 7妊婦または妊娠している可能性のある方、授乳中の方

このワクチンの接種後に気をつけなければならないこと

  • 接種後30分は待合室で安静にしてください。体調の変化がないか確認してください。
  • 接種当日は激しい運動をさけ、接種部位を清潔に保ってください。

※ 他の医師を受診したり、他のワクチンを接種したりする場合は、必ずこのワクチンを接種したことを医師または薬剤師に伝えてください。

主な副反応

  • 注射部位の症状:痛み、赤み、腫れ

    ※多くの方に注射部位の痛み、赤み、腫れなど副反応があらわれます。これらの副反応の持続日数の中央値(持続日数を小さい順に並べたデータのちょうど中央にある日数)は3日でした。

  • 注射部位以外の症状:筋肉痛、疲労感、頭痛、悪寒、発熱、胃腸症状
  • 重大な副反応:ショックやアナフィラキシー(通常接種後30分以内に出現する血圧低下、呼吸困難や全身性のじんましんを伴うアレルギー反応のこと)が起こる可能性があります。

帯状疱疹、ワクチンに関しては下記リンクもご参照ください。