トン先生のほんねトーク
日々に新たに 851 マラセチア毛庖炎
桜が散ってしまいました、、。
八重桜は満開ですが、今年はなんだか桜の咲いている時期が短く感じています。
ちょっと残念な感じ、、。
そうそう、ハナミズキが咲き始めました。
白、赤、ピンクとも綺麗です。
これから5月に向けて木々がどっと芽吹く時期になります。
一年で一番気持ちのいい時期の到来です~~。
胸、背中、肩の赤いプツプツで、一見ニキビ様に見えるのですが、実はマラセチア毛庖炎という場合があります。
マラセチア毛庖炎は初期の段階では分かりにくく、医者にかかってニキビと診断されてニキビ治療をしているのだけど一向に治らない。
おかしいな~~と思って当クリニックを受診する方も多くいます。
患者さんも、最近ではネットで検索できるので、心配そうに「マラセチア毛庖炎ではないでしょうか?」と聞いてくる方も多くなりました。
マラセチア毛庖炎はニキビではありませんので、ニキビ治療をしても治る訳ないのです。
毛根にマラセチア菌が繁殖している状態なので、抗真菌剤を塗ったり、しつこい場合は抗真菌剤の内服をしたりすることもあります。
治るのに大体2か月くらいかかることが多いのですが、マラセチア毛庖炎は再発しやすい。
水虫にかかりやすい人がいるのと同じ原理で、体質的に真菌に弱い方がいるのです。
こういう情報もネットに沢山記載されているので、詳細はそちらに譲るとします。
ニキビと診断されて、治療していてもなかなか治らない方はマラセチア毛庖炎の可能性があるので、一度他院を受診するといいと思います。
日々に新たに 850 ニキビ治療 背中や胸、首のケロイド
さて、先週は形成外科学会で大阪に行っていたので、先週の木曜日のブログはお休みでした。
あれからもう1週間が経ったんだ~~って感じです。
早いです~~。
早いと言えば、もう1週間と少しでゴールデンウィーク突入です~~。
今年のGWは5月6日土曜日を休みにしました。
ご了承ください。
ニキビ治療に関するブログも長くなってしまっています。
ニキビは顔ばかりに出るわけではありません。
背中や胸、首も好発部位です。
この部位は炎症が長く続くとケロイド(肥厚性瘢痕)になってしまいます(その方の体質に寄ります)。
特に胸の中央、フェイスライン、肩周囲はニキビが原因のケロイドが出来やすい部位なのです。
ケロイドは出来てしまうと本当に治療に難渋します。
一旦ケロイドになってしまったらなかなか治らない、、。
ご本人の希望が強い場合にはケロイド自体を切除縫合する場合もあります(保険適応)。
でも、ご本人がもともとケロイド体質なので切除縫合を行った後も厳密に傷を管理しないと再ケロイドになってしまうこともあります。
僕の印象では手術しても大体20%の確率で再ケロイドになってしまう(非常に厄介です)。
昨日も言いましたが、これもニキビが長く化膿しているために瘢痕になり、瘢痕の炎症が治まらずケロイドになるので、そうならないように先手先手で治療することがとても大事になってくるのです。
ケロイドは赤くて目立ちます。
また、放っておくと大きくなり範囲も広がってきます。
形成外科医を32年間もしていますが、今でもケロイドには悩まされ続けています。
日々に新たに 849 ニキビ瘢痕
今朝もどうしっちゃたの~~??って感じの天気!
雷ピカピカ!ドカ~~ン、暴風雨、、。
30分ほどで収まったようですが、丁度僕が歩き始めるころは酷い天気でした。
で、歩いて来れるような状況では全く無かったので、今日は車で来てしまいました。
で、今ブログを書いていますが、今は風も治まり、青空が見えています。
歩いて来れなくて悔しい~~。
赤ニキビの炎症が長く広範囲に続いて、皮下膿瘍も形成してしまうと炎症や感染が治ってもその部位は瘢痕になってしまいます。
色は皮膚の色なのですが、凸凹していわゆるクレータ状の状態。
こうなると治療には本当に難渋します。
瘢痕は固く凸凹していて、滑らかな皮膚に再生することはとても難しいのです。
色々なレーザーやRF機器もありますが、ニキビ瘢痕の治療は本当に難しい。
当クリニックにも、クレーター状のニキビ瘢痕を治療して欲しいと来院される方もいらっしゃいますが、治療はかなり難しいとお伝えしています。
当クリニックでは、ハードサリチル酸ピーリングとビタミンAC導入の組み合わせで治療を行っています。
ハードサリチル酸ピーリングを3か月に一度、その間に1ヵ月毎のビタミン導入を行いながら治療しますが、それでも肌のクレーターが改善してきたと実感できるのはほぼ2年くらい経ってからです。
出来ることならクレーター状のニキビ瘢痕にならないように治療しなくてはいけなかったのですね。
覆水盆に返らず。
治療はなんでもそうですが、症状が悪くなってしまってからでは手遅れのことも多い。
先手先手を打って治療することが治療期間も短くなるし、良い結果をもたらします。
思春期のニキビなどは、きちんと治療することによってクレーター状のニキビ瘢痕にならないようにすることが出来ます。
クレーター状のニキビ瘢痕の患者さんを診察するたびに、こうなる前にどうしてきちんと治療できなかったのだろうかと残念でなりません。
日々に新たに 848 赤ニキビの赤さの治療
いや~~、昨日と打って変わって、今朝は暴風雨、、。
昨晩も雨風の音がうるさくて、時々目が覚めてしまいました。
春の嵐~~。
桜が一気に散ってしまいます。
ゆっくり散るのが風情があっていいのに、、ちょっと可哀想です、、。
自然は残酷ですね。
さて、赤ニキビ。
赤ニキビの化膿が収まってきて、盛り上がりも無くなって平坦になってくるとニキビ治療は順調なのですが、ニキビの部位の赤さはまだなくなりません。
で、外来でよく質問されるのが「赤みはいつ消えますか?」です。
詰まりも無くなり、肌荒れも改善してくると皆さん赤みを早く消したいと思いだすのですね。
で、きちんとビタミンを飲んで、クリームも使い、きちんと治療を継続してもらえば、大体半年で赤みは落ち着いてきますとお答えしています。
そうなんです。
そんなに早く赤みは消えないのです。
で、それでも赤みをもっと早く消したいという患者さんには、ビタミン導入をお勧めしています。
この時点ではニキビの詰まりはないのでピーリングは必要ありません。
導入することによって赤みも早く消えますし、肌のコンディションを整えることができるので、肌も滑らかになりニキビも出来にくくなります。
超音波イオン導入はもう約22年やっていますが、本当に効果がある治療だと思っています。
日々に新たに 847 赤ニキビ
朝歩いて来る時に明るくなり始めるようになりました。
今朝は鳥達の鳴き声が凄かったです。
燕の赤ちゃんかな、、チュルチュル~~~。雀のチュンチュン、鶯のホーホケキョ!
さらに知らない鳥の鳴き声もあちらこちらで聞こえて、まさに鳥のさえずりの大合唱~。
夜明けってすべての生き物が起き出す時なんだなあ~~ということを実感しました。
朝から素晴らしい体験をしました。
やっぱり春ですね~~。
白ニキビにアクネ菌などの菌が感染するとニキビは赤くなります。
炎症が進んで膿を持ち始めます。
この治療にはやはり頻回の面疱圧出やケミカルピーリングなどが必要になります。
もちろん、赤ニキビが広範囲にあり、炎症が強く痛い場合は抗生物質などの内服も必要になります。
ただ、塗り薬はまあいいとしても、ダラダラと抗生物質を内服するのはダメだと思います。
他医でミノマイシンやビブラマイシンを長期に出されている患者さんもいますが、これは止めた方がいい。
抗生物質は本当にニキビが酷い時に使うもので、抗生物質で赤ニキビを出ないように抑えることは間違っています。
当クリニックでは、最近はミノマイシンはほとんど使わなくなりました。
漢方薬にも膿を排出し、化膿を鎮静化させるものがあります。
漢方薬は生薬なので、副作用は抗生物質に比べると格段に少ない。
副作用が全然ないわけではありませんが、西洋医学の薬と比べると副作用はかなり少ないのです。
白ニキビが赤ニキビなっていかないようにお肌の状態をコントロールする。
アンチエイジングもそうなのですが、肌はきちんとかまってあげないといい状態に保てない。
肌とはそういうものだという認識をもっと持ってほしいと思っています。