トン先生のほんねトーク : 日々に新たに 868 やけど

日々に新たに 868 やけど

昨日の夕方はなぜか空気が澄んで、夕焼けが眩しかったです。

黄砂はどこにいったの?って感じでした。

で、今朝もまた雪を頂いた山並みがくっきり!

ほんの先日まで霞がかかった状態だったのですが、今朝は一転してとても綺麗に山々が見えました。

なんだか、綺麗なものを見るととても得した気分です。

そうそう、やけど!

実は、僕が学んだ東京女子医大形成外科には、その頃はWHO(世界保健機構)の日本の唯一の熱傷センターがあったのです。

だから、やけどの治療を随分させられた。

自殺しようと思って灯油をかぶって全身にやけどを負った患者さん。

サウナで倒れて意識を失った、気道熱傷の患者さん。

酔っぱらって湯沸かしをオフにせずお風呂に入り両下肢を4度熱傷してしまった患者さん、などなど。

数え上げたらきりがありません。

当たり前ですが、全身熱傷の患者さんが普通で、治療は皮膚移植手術や全身管理まで含めて本当に色々なことを学ぶことが出来ました。

形成外科というとマイナーな科ではあるのですが、全身やけどの治療をしていたので、IVH(中心静脈栄養)はお手の物、スワンガンツを入れて心肺機能をモニターをしたり、微調整が必要な輸液管理をしたり、気道熱傷には内視鏡を使って肺の状態を診たりと、まさに救急部と同じことをしていました。

今から思うと、体力的にも無茶大変で、本当に病院を離れられず、毎日泊まり込みの日々でしたが、そのおかげでやけどの治療を自信もってできるようになった。

で、今のクリニックでもその時の知識や体験が役に立っています。

全身管理ができるため、クリニックで患者さんが気分が悪くなったりして倒れても慌てず即座に対処できる。

やけどの軟膏治療に対しても豊富な経験があるので、傷の状態を診て軟膏を変えていくことが出来る。

変えることによって、やけどを早く治すことが出来る。

今のクリニックには酷いやけどの患者さんはあまり来院されませんが、やけどをずいぶん治療した経験によって適格な治療ができるようになったことはとても良かったな~~と思っています。