トン先生のほんねトーク : 日々に新たに 821 扁平母斑

日々に新たに 821 扁平母斑

天気がいいと花粉の飛散量が多いようです。

アレルギー性皮膚炎で肌荒れの患者さんが増えています。

特に目の周りは皮膚が薄く、デリケートなのでもろに環境の影響を受けやすい部位です。

治療は目に入ってもいい弱いステロイド軟膏を塗って、抗アレルギー剤も内服すると良いでしょう。

さて、扁平母斑。

これは別に顔に限ったことではありません。

顔にも扁平母斑が出来ます。

ほとんどが先天性(生まれつき)です。

もちろん良性のあざです。

平らな茶色のあざと考えて頂いて良いと思います。

扁平母斑には扁平母斑細胞がいて、単なるメラニン顆粒の沈着ではないところがシミと違います。

で、これが厄介なところです。

治療はもちろんレーザーを照射するのですが、完全に取れる場合もありますが、全部再発してしまう場合もあります。

ダーモスコピーでみても再発するかどうかは全く分かりません。

で、この治療に関しては、まずは試し照射を行っています。

つまり、1円玉くらいの範囲でレーザーによるトライアルをしてみて、3~4ヵ月の経過をみて全部照射するかどうかを決めるのです。

で、再発がなさそうだと思える場合にはその時点で全照射をして経過を見ます。

ただ、2年後にまた出てきたという場合もあるので注意が必要です。

でも、逆に考えれれば2年間再発がないということなので、その時期は普通の肌色でいられたわけですから、まあ、良しとすべきではないかと思っています。

で、再発したらまたレーザーを当てる。そしてまた2年間はいい状態で過ごせる。

そういう考え方もあると思うのです。

この考え方は美容外科のしわ取りの手術などにも当てはまると思います。

例えば、頬のリフトアップ手術をしても、5年後には老化によりまたたるみ、しわが出てくる。

で、しわ、たるみが気になってきたらまた同じ手術をする。

世の中には、一生大丈夫という100%なものはなかなかないのではないかと思います。

もちろん、人が生まれて死ぬのは100%なのですが、、。