トン先生のほんねトーク : 日々に新たに 590

日々に新たに 590

さてさて、今日は手術日の木曜日ですが、手術を無しにしました。

小さな手術は早朝(外来が始まる前)行うようにして、木曜日を月一回休みにしています。

手術件数を減らすことなく(実情は増えている)患者様にも迷惑がかかりません。

月一回木曜を休みにすると、気分的に楽ですし、いい精神状態を保てます~~(笑)。

また仕事に対するモチベーションも高く維持できます。

で、出口氏。

”ただ、日本の総医療費が低水準だからといって喜んでばかりはいられません。

病院に行けば3時間待たされ、入院となれば大部屋が当たり前、そして病院側は慢性的な人手不足に悩まされています。

そして、先にも触れたように高齢化社会の加速にともない、ここ数年、医療費が他の先進国より急速に膨らんでいます。

OECDが毎年発表している健康に関する統計集(Health Data)を読むと、各国の医療の現状を様々な角度から国際比較することが出来ます。

まず、注目したいのが外来診療回数です。

日本人は平均すると年間13,1回病院に行きます。

医療費が高額なアメリカでは4,1回。よほどのことがないと病院に行かないのでしょう。

ドイツは9,1回とアメリカよりは多めですが、それでも日本人の病院好きには及びません。”

医療費が安いから病院にかかりやすくなるというのは事実だと思います。

まあ、日本人には、ちょっと具合が悪いと病院に行かなきゃという考え方も浸透しているように思います。

そういう状況では、患者さんの人数がどうしても多くなり、多くなると物理的に待ち時間が長くなるのはしょうがない事だと思います。

これは本音ですが、医者の方も必死で患者さんを診ているのです。

休憩したり、お茶を飲んだりしている訳では決してありません。

大きな病院で働く外科系の医師は、午前中、沢山待っている患者さんを必死で診て、なんとか昼過ぎに外来を終わらせ、昼休憩もほどんどなく(昼飯も食べれないような時も多々あります)、午後の手術に入ります。

夕方、手術が終わってからも、病棟回診を済ませ、気がついたらもう9時過ぎ、、ということも普通です。

おまけに救急の患者さんもあった日には、仕事が終わるのが午前様、、。

これ、献身の何物でもないと思いませんか?

『医は仁術』という考え方をしっかり持っていないと出来ないことだと思うのです。

今は大分改善されたようですが、少なくとも僕の病院勤務時代はそんな状況でした。

もちろん、例外はあるとしても、多くの医師は日々一生懸命患者さんを診て、診療、治療しているのです。