耳変形

耳変形は先天性のものがほとんどです。原因は、母親のお腹の中で耳ができる時期に、
何らかの理由で耳がうまくできなかった場合、耳変形となります。

耳変形の治療(保険適用)

耳変形の形は、人それぞれです。先天的な耳変形はほとんどの場合保険適用で治療ができます。
もともと耳は左右対称ではありませんが、変形の程度により、マスクやメガネがかけられない機能障害があったり、見た目が気になったりして、治療を希望される方が多いです。

変形の種類により、埋没耳、カップ耳、スタール耳、折れ耳、耳垂裂、副耳などに分けられます。
どの症状も片側、両側の場合があります。両側の場合も左右で程度の差がある場合もあります。
できるだけ左右差をなくすようには手術しますが、完全に左右対称にするのは難しいです。

副耳は耳のすぐ前にイボのように突起した状態のものです。
治療法としては、副耳が皮膚だけの場合、突起の根元を糸で縛り、先に血液が行かないようにして組織を壊死させます。
1~2週間程度で副耳は自然に取れます。ちょっと痛くて赤ちゃんは泣いて可哀そうなのですが、この時期にはこの方法が一番簡単で有効な治療となります。
軟骨がある場合、結紮法ではなく、切除しなくてはいけません。
赤ちゃんの手術は全身麻酔が必要となりますので、できれば局所麻酔下で手術可能な時期(個人差はありますが5~6歳くらいから)を待ってから切除することをお勧めしています。

  • ピアスなどによる後天的な耳切れは保険適用外となります。ピアスの穴をふさぐ手術も保険適用外となります。
  • 耳たぶを小さくする手術も保険適用外となります。

手術費用

先天性耳介変形 保険適用
耳垂縮小術(片側) 55,000~110,000円
ピアスによる耳切れ修正(片側) 38,500円
ピアスによる耳切れ修正(両側) 60,500円

(税込)

リスクと注意点

  • ・手術の翌日からシャワー、洗顔することができます。手術部位は強くこすらないようにしてください。
  • ・手術後1~2週間後に抜糸します。
  • ・耳変形の場合はできるだけ左右差をなくすようにはしますが、元々の変形の程度にもより完全に左右対称にはなりません。
  • ・手術後内出血が見られる場合がありますが、1~2週間で消失します。
  • ・通常は起こりえませんがどの様な手術においても、ごくまれに感染症を起こす可能性があります。