眼瞼下垂

瞼(まぶた)を挙げる筋肉、眼瞼挙筋の力が弱くなり、目が開けにくくなる病気です。
目の開き具合が左右揃わなかったり、眠たい目になったりします。
眼瞼下垂の症状は瞼だけではなく、頑固な肩こりや頭痛を引き起こす場合もあります。
眼瞼下垂手術をした後、2~3日後から肩こり、頭痛といった症状から解放される方もいらっしゃいます。
今までに院長が行った眼瞼下垂手術は約2,500件。非常に豊富な手術経験を持っています。

原因

眼瞼下垂の原因には、大きく分けて3つあります。

老人性

加齢によって眼瞼挙筋力が落ち、皮膚のたるみが重なって眼が細く見えるもの。

外傷性

コンタクトレンズなどにより、外傷を繰り返すことで腱(けん)が損傷し、起こるもの。

先天性

生まれつき眼瞼挙筋力が弱く、眼瞼下垂が起こるもの。

手術方法

  • 手術は前転法で行い、一般的には二重も作る手術になります。上眼瞼のバランスを取ることが難しい手術です。また、麻酔した状態での手術になりますので、調整には熟練した技術が必要になります。
  • 日本人の二重幅の平均は閉眼時7ミリなので普通はそのラインで切開します。片側の手術の場合は健常側の二重幅に合わせて切開します。
  • 皮膚のたるみ解消など、美容を目的として行う場合は、しわ取り術(保険適用外)になります。
  • 抜糸は約7日目です。

リスクと注意点

  • 手術の翌日から洗顔することができますが、手術部位は強くこすらないようにしてください。
  • 手術後2週間程でまぶたの腫れはひきます。
  • 手術後2週間程度は、内出血が見られる場合がありますが、必ず消えますので安心してください。
  • 過矯正になっても、3ヶ月〜半年程度で左右の瞼が均等になります。
  • 片側の眼瞼下垂の場合に、片側だけを手術すると元々症状がなかった健常側の目に眼瞼下垂の症状が出てくることがあります。これをヘリングの法則といいます。ただし全症例に起こる訳ではありません。従って、まず眼瞼下垂の症状がある方を治療して、反対側の健常側に症状が出てきたら再度手術することになります。
  • 20%~30%の方は、は4~5年後、また眼瞼挙筋の筋力の低下により再発を起こすことがあります。その場合はまた再手術をします。
  • まれに、高齢者で眼瞼挙筋の筋力が弱すぎる方がいらっしゃいます。この場合手術を行っても眼瞼下垂症状が改善しない場合もあります。
  • 高齢者の場合は眼瞼下垂を治療しても、瞼の皮膚が弛み過ぎて瞼の皮膚が目にかかり視野が悪くなる場合があります。この場合のたるんだ皮膚切除をすることもありますが、病気ではないので自費の手術になります。