トン先生のほんねトーク : 日々に新たに 899 擦り傷の治療 2
日々に新たに 899 擦り傷の治療 2
今日は木曜日!
手術日ですが、手術を無しにして休養~~(笑)。
月、火、水の診療をすると実のところグッタリなのです。
ここの所、診療時間はめいいっぱいで、息つく暇もありません。
では、擦り傷をしてしまったらどうすれはよいか。
洗うのはとてもしみて辛いのですが、大まかにはざっと表面だけ洗い流して、濡らしたタオルやハンカチで擦り傷を覆い病院に来て欲しい。
乾いたタオルなどはダメです。
ひたひたの状態が望ましい。
そして、出来るなら形成外科を受診して欲しいというのが本音です。
患者さんにして欲しいことは、擦りむいた段階ですぐに泥、砂、埃などをざっと洗い流し、濡れタオルで保護するということです。
形成外科医は擦り傷を注意深く観察します。
砂、泥が表面に付着しているだけなら、軽く優しく消毒して(消毒液も組織にダメージを与えないものを使います)、軟膏をたっぷり塗ればそのうち取れてきます。
しかし、泥、砂などが擦り傷に深く入り込んでいる場合は、局所麻酔をして出来るだけ砂や泥を掻き出します(ブラッシング)。
特に顔などの場合には、後々に外傷性刺青になってしまうので、泥、砂が組織に入り込んでしまわないように出来るだけピンセットなども使って取り去ります。
忙しいさなかの外来中ではありますが、このまめで細かい作業により、外傷性刺青を防ぐことが出来るのです。
これをやるとやらないとでは結果は大違いです。
でも、僕が見る限り、残念ながらきちんと初期治療をやってくれる施設はすくないと思います。
で、泥、砂を取り除いた後は擦り傷の形成外科的な管理になります。
明日はもう少し話を進めてみます。